星状神経節ブロックの詳しいやり方
星状神経節ブロック(SGB)は頭から肩、腕、指先まで上半身の痛みに対してペインクリニックで非常に多く行われているブロックです。
交感神経をブロックすることで上半身の血流が増え、その結果様々な痛みや自律神経由来の症状が軽減します。
従来は指先で骨や動脈の感触を確かめながら盲目的に注射していましたが、当院では先が丸くなっているマイクロコンベックスプローブを使ってブロックしています。
このプローブを首の前に当てると、こんな画像になります。
星状神経節ブロックでは、
この黄色の線で囲まれた場所に薬を投与します。
しかし、このままだと甲状腺や血管が邪魔となって針を刺せません。
そこで、プローブでぐっと首を圧迫します。
先が丸くなっていることで、甲状腺と動脈を脇に避けることができ、針を刺すスペースを確保できます。
交差法で穿刺することで、最短経路で目的の場所に薬を投与することができます。
ちなみにカラードップラー画像で血管も確認できます。
少しずらした位置で観察すると、薬を入れる場所の近くに他の血管を認めることもあります。
知らずに注射したら血管を刺してしまうこともあるでしょう。
エコーを使うと、血管穿刺のリスクを回避することが可能となります。
